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職場や企業では、社員規則や就業規則などといった「法律で定められた(注①)『企業における全社員が守るべきルール』」が存在しています。
※注①
常時10名以上の労働者を雇用している会社は、労働基準法第89条により「就業規則の作成及び届出」が義務づけられています。
その「ルール」を遵守した上で、企業内や職場における「秩序」が保たれているわけですが、一方で「主に業務における円滑なコミュニケーションや、社外の方々とのスムーズな連携、良い人間関係を構築するための『守ることが望ましい作法』」として「ビジネスマナー」というものも存在しています。
この「ビジネスマナー」は、特殊なものを除き「企業や職場の枠を越え、広く一般に浸透しているもの」として捉えられており、就職や転職活動の現場では「できる限り身に付けておくべき常識」として扱われることも多くなっています。
こちらの記事では、テーマとなる「ビジネスマナー」について、これから就職や転職に挑もうとしている方々を対象に、実例や基本的なアドバイスを交えて詳しく解説します。
最初に知っておきたい「ビジネスマナー」の基本とは?
まずは、この「ビジネスマナー」について、知っておきたい基本的な話題をいくつかご紹介しましょう。
驚くべきことに、この「ビジネスマナー」という言葉は、れっきとした「和製英語」であり、英語を母国語にしている方が聞けば「言葉の持つニュアンスからかろうじて意味が伝わる間違った英語」でもあります。
(英語では「ビジネスエチケット」が同意味の正しい表現)
そして「ビジネスマナー」という言葉の意味としては「社会人が会社や企業で働く上で必要となるマナー」を指しているのですが、その「ルーツ」になっているのは、日本独自の「礼儀作法」であり、時代の変化と共に西洋からもたらされた文化や作法の影響を受け、前述の「ビジネスマナーという和製英語」として広く定着していった、と言われています。
ルーツとなった「礼儀作法」の根幹にあるものといえば、知っている方も多いように「相手に対する思いやり、尊敬の念」ですが、仮に「ビジネスマナーの基本」を定義するのであれば、同様に「相手に対する思いやり、尊敬の念」が基本となると考えられます。
何事も「基本が重要」と言われているように、これから「ビジネスマナー」を学びたいと考えている方にとって、この「相手に対する思いやり、尊敬の念」は、非常に重要な指針のひとつとなるでしょう。
「長く定着しているビジネスマナー」と「徐々に廃れていくビジネスマナー」の違い
紆余曲折を経て、広く浸透している「ビジネスマナー」ですが、日本におけるほとんどの業種・業界で長く用いられ続けている「ビジネスマナー」の他に「すでに廃れてしまった、または廃れつつある『ビジネスマナー』」もいくつか存在しています。
具体例を挙げるならば、以下のようになります。
・名刺交換の際に、必ず目上の人の名刺が上になるようにする
・会議の際に座る位置が「暗黙のルールとして」決まっている
・大人数でタクシーに乗る際は一番若い社員が助手席に座る
・決済書などにおいて、目上の人に対して目下の人がお辞儀をするような角度でハンコを押す、いわゆる「お辞儀ハンコ」
・ビジネスメールではデータ量の大きい添付ファイルを送らない
※一時期は「2MB以上のデータは送らない」など、具体的な指定もあった
今後のビジネスシーンでは、より一層「不要だと思われる前時代的なビジネスマナーの淘汰(とうた)」が進むかもしれません。
代表的な「Eメールにおけるビジネスマナー」とは
続いては、業種や業界問わず、広く利用されている「Eメールにおけるビジネスマナー」をいくつかご紹介・解説していきます。
■広く用いられている「Eメールにおけるビジネスマナー」
・3種類の宛先「To・CC・BCC」から適切なものを使い分ける
・メール冒頭で、挨拶や自分の名乗りなどを行う
・不要な「時節の挨拶」や「プライベートに関する話題、記述」などは避け、内容を簡潔、明瞭なものにする
・添付ファイルに関しては安全性や形式、データ量などを確認し、必要に応じてウイルスチェックなどを行う
・さらに本文内に添付ファイルの送付に関しての一文を添えるようにする
・署名欄は社名・所属部署・氏名・住所・電話番号・FAX番号・メールアドレス(基本的に氏名以外は全て所属する企業・会社のもの)をまとめて用意しておく
※会社内や部署内で署名欄フォーマットが存在している場合も多い
これらの「Eメールにおけるビジネスマナー」の中には、最初の3つの項目のような「定型的なもの」だけでなく「マナーの実践に一定の文章力や国語力が要求されるもの」も数多く存在するため、就職活動や転職に先立って「ビジネスにおけるメールライティング」などのスキルを身につけておくのもオススメです。
必要なことは「周りの人たちに対する感謝と敬意」です
最後は、これまでの内容を踏まえた上で、改めて「ビジネスマナーの実践」に必要なことについて見ていきましょう。
最初のセクションで、日本で広く用いられている「ビジネスマナー」のルーツが「礼儀作法」にあり、その根幹となる「相手に対する思いやり、尊敬の念」こそ「ビジネスマナーの基本ではないか?」ということについてご紹介しました。
しかし、現在ではこのような「ビジネスマナー」に対して「不要なもの」と考えている世代や、価値観を持つ人も多くなってきていると言われています。
ただ、そうした声に耳を傾けてみると、一概に「ビジネスマナーが全て不要なもの」と捉えているわけではなく、時代によって「ビジネスマナーの内容や基本となる部分が変わっていく」という意識を持っているために「前時代のビジネスマナーを強要すること」こそ「不要」だと言っていることが理解できるはずです。
そして、どちらにも共通する意識としては「社内・社外や目上・目下」を問わず、企業と自分を取り巻く「周りの人に対する感謝と敬意」であり、尊重しようと考えている部分は、両者とも「同じもの」である、と考えられます。
これから就職・転職を目指す皆さんにおいては、この「周りの人に対する感謝と敬意」を理解した上で、必要とされる「ビジネスマナー」を、素直に表現するよう、努めていくことをオススメします。
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今回は、実際の職場・現場でもなければ、学ぶ機会があまりないと言われている「ビジネスマナー」についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
記事内でご紹介した他にも、さまざまな所で「ビジネスマナー」に関する話題や知識など紹介されていますので、興味のある方は、積極的に色々と調べてみることをオススメします。
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